家づくり相談

つなぎ融資とは?金利やメリット・デメリットをわかりやすく解説

2022.8.22

注文住宅は、希望に合わせて間取りやデザインを決められるのが魅力です。

とはいえ、注文住宅を建築するのは安くはありません。

住宅ローンを利用することはできますが、、契約金や着工金、中間金、土地代金など、住宅ローンが融資される前に必要な費用が実はいくつもあります。

そこで利用できるのが「つなぎ融資」です。

この記事ではつなぎ融資について詳しく解説し、つなぎ融資が必要なケースやメリット・デメリット、注意点をわかりやすく解説していきます。

 

 

つなぎ融資とは

注文住宅を購入する際に手持ちの資金が少ない場合は、つなぎ融資を利用するケースがあります。

つなぎ融資とは注文住宅を購入する際、住宅ローンが実行される前に発生する費用の支払いに対して利用できる融資です。

住宅ローンが実行されるのは完成した住宅の引き渡し時ですが、それ以前に土地代金や着工金、中間金などを支払わなければなりません。

住宅ローンとは別に、一時的に資金を立て替えられる仕組みになっています。

注文住宅の工事代金の支払い時期は、次の3回に分けて支払うのが一般的です。

 

  • 着工金
  • 中間金
  • 最終金(引き渡し時)

 

つなぎ融資が必要なのは、注文住宅購入時の土地代金や着工金、中間金などの支払いを自己資金で賄えない場合です。

つなぎ融資は住宅ローンから返済されるので、借入期間中に元金を返済する必要はありません。

ただし、多くの金融機関で金利分のみ返済する必要があるので注意しましょう。

 

住宅ローンの他につなぎ融資も利用する場合は、資金計画が少し複雑になるので、事前に仕組みを理解しておくことが大切です。

こちらでは、つなぎ融資について詳しく解説します。

 

 

つなぎ融資の諸費用

 

つなぎ融資には、住宅ローンと同じように諸費用が発生します。

諸費用には、借入の契約時に必要な印紙代や事務手数料、住宅融資保険料、団体信用生命保険料などが含まれます。

印紙代は借入額に応じて変動し、借入額1,000万円〜5,000万円にかかる印紙代は2万円です。

事務手数料は融資手続きをするための費用で、相場は約10万円。

ただし、事務手数料や住宅融資保険料、団体信用生命保険料は金融機関によって金額が異なるので、各金融機関で確認しましょう。

 

 

つなぎ融資の期間・金利

 

つなぎ融資の期間は、最長1年程度です。

一般的には、無担保(金融機関による)で融資されますが、金利は住宅ローンに比べると高く、多くの金融機関で2〜4%に設定されています。

加えて、つなぎ融資の利息は融資期間に応じて日割りで計算されます。

 

悪天候や不足の事態で住宅工事の進捗が遅れてしまった場合は、融資延長にかかる追加料金や追加の事務手数料を請求される可能性もあります。

そのため、万が一を想定して十分に余裕を持った資金計画を立てておくようにしましょう。

 

 

 

 

つなぎ融資が必要なケース

 

つなぎ融資の返済の仕組み

 

つなぎ融資の返済パターンは、次の3通りです。

  • つなぎ融資の利息部分のみ毎月返済して、元金を住宅ローン実行時に返済する
  • つなぎ融資の借入時に利息を一括前払いする
  • 利息と元金を住宅ローン実行時に一括で返済する

いずれも住宅ローン実行時に、つなぎ融資による借入は清算されます。

 

 

つなぎ融資のシミュレーション

 

こちらではつなぎ融資の仕組みについて解説します。

自身が想定する借入金にかかるつなぎ融資額を、シミュレーションを用いて理解しましょう。

 

以下は、土地を購入して注文住宅を建築する際に、つなぎ融資を受ける場合のシミュレーションです。

土地代・建築費・つなぎ融資金利を次のように想定します。

 

  • 土地:2,000万円
  • 建物:2,500万円
  • つなぎ融資金利:3%(期間中変動なしの場合)

上記の条件で注文住宅を建築する場合、住宅ローン実行前に必要な支払いは以下のようになります。

 

  • 土地代金:2,000万円
  • 着工金:830万円(建物価格の3分の1)
  • 中間金:830万円(建物価格の3分の1)
  • 建物引渡代金(残金):840万円
  • 事務手数料:10万円(概算)
  • 印紙代:2万円

 

この場合のつなぎ融資で振り込まれる金額は次の通りです。

 

  • 土地代金:約1,953万円
  • 着工金・中間金:約1,633万円
  • 建物引渡代金:約826万

合計:約4,412万円

 

また、つなぎ融資の利息は次の通りです。

 

  • 土地代金:2,000万円×利息3%÷365日×180日(6ヶ月)=約29万5,000円
  • 着工金・中間金:1,660万円×利息3%÷365日×120日(4ヶ月)=約16万4,000円

利息合計:約45万9,000円

 

ここで注意すべきなのは、つなぎ融資を受けるときは、あらかじめ利息が差し引かれた状態で振り込まれることです。

残りの費用は、自己資金で支払わなければなりません。

 

 

 

 

つなぎ融資のメリット・デメリット

 

住宅ローンで住宅購入資金をカバーできず、つなぎ融資の利用を悩んでいる方に向けて、メリットとデメリットを解説します。

注文住宅を契約する前につなぎ融資について理解し、必要に応じて利用するようにしましょう。

 

 

メリット

 

つなぎ融資を利用するメリットは、主に以下の2つです。

 

  • 十分な資金がなくても好きなタイミングで注文住宅を購入できる
  • 買い替え時に買い先行が可能

注文住宅を購入する際、一定の自己資金が必要となるため、通常であれば自己資金が貯まるまでは注文住宅の購入が難しくなってしまいます。

ところがつなぎ融資を利用すれば、十分に資金が貯まる前に新居を購入できるため自己資金が貯まるのを待つ必要はなく、狙っていた物件や立地条件の良い物件を購入することができます。

 

また買い替えをする方法として、現住居を売却した後に新居を購入する「売り先行」と、新居購入後に現住居を売却する「買い先行」の2つがあります。

通常は買い替え先の購入資金を作るため「売り先行」の方法で進めていきますが、その場合、現住居の売却が思うように進められなかったり、購入したい家を買い逃してしまったりする可能性があります。

しかし、つなぎ融資を利用すれば売却する前に新居を購入する「買い先行」ができるため、希望する住宅の購入が可能なうえ、現住居を空き家にしてから売り出せるメリットも大きな強みとなるでしょう。

 

 

デメリット

 

つなぎ融資を利用するデメリットは、次の2つです。

 

  • 金利が住宅ローンよりも高い
  • 住宅ローン控除を利用できない

 

一般的な住宅ローンの金利0.5〜1.5%に比べると、つなぎ融資の金利は2〜4%と高く設定されています。

またつなぎ融資の手続きには、住宅ローンと同じように印紙代や事務手数料、保証料が必要です。

諸経費をすべて合わせると30〜40万円もかかることがあり、利息以外の費用負担が大きくなってしまいます。

 

さらに、つなぎ融資は「借入期間が10年以上」の条件を満たさないため、新居の引き渡し前は住宅ローン控除の適用を受けられません。

ただし、住宅ローンに借り換えした際に一本化するので、最終的にはつなぎ融資として借り入れた金額も控除の対象になります。

住宅ローン控除が適用されるのは「入居した年から」という点に注意しましょう。

 

 

 

 

つなぎ融資利用の際の注意点

 

つなぎ融資を利用する際は、次の4つに注意が必要です。

 

  • つなぎ融資にも諸費用がかかる
  • 金融機関によってはつなぎ融資を対応していないことも
  • 利用期間が延びるほど利息が増える
  • 融資の限度額や回数の設定がある

 

無理のない資金計画を立てるために、事前に上記4つの注意点を確認しておきましょう。

 

 

 

つなぎ融資にも諸費用がかかる

 

つなぎ融資にも、住宅ローンと同じように印紙代や事務手数料などの諸費用がかかります。

住宅ローンとつなぎ融資を利用する場合は契約本数が2本になり、金額は借入金額や金融機関によって異なるので、利息とあわせて諸費用も考慮して資金計画を立てる必要があります。

 

 

金融機関によってはつなぎ融資を対応していないことも

 

つなぎ融資の契約は住宅ローンとセットで行うことが前提です。

ところが、一部の金融機関では住宅ローンのみを取り扱い、つなぎ融資に対応していないケースもあります。

つなぎ融資の利用を検討している場合は、住宅ローンの借入をする金融機関がつなぎ融資を実施しているのか必ず事前に確認しましょう。

 

 

利用期間が延びるほど利息が増える

 

つなぎ融資の利用期間は、住宅ローンが実行される完成した住宅引き渡し時期までです。

その間に悪天候や諸事情で工期が延長して建物の引き渡しが遅れてしまうと、その分つなぎ融資の利息も増えていきます。

つなぎ融資には借入可能期間が設定されており、延長すると追加料金や追加の事務手数料がかかるケースもあります。

そのため万が一のことを考えて、延長した場合の利息分も予算に組み込んでおくと安心です。

 

 

融資の限度額や回数の設定がある

 

つなぎ融資の融資額や回数は「ローン借入金額の30%まで」や「土地購入金額と同額まで」など、金融機関によって制限されている場合があります。

注文住宅を購入する際は、土地代金と着工金、中間金など複数回に分けて支払わなければなりません。

複数回に渡って融資を希望する場合は、最大何回まで受けられるのか金融機関に確認しておくことをおすすめします。

また、一回あたりの融資額に上限を設けている金融機関もあるため、事前に確認しましょう。

 

 

 

 

つなぎ融資の魅力と注意点を理解して計画的な利用を

 

つなぎ融資は、住宅ローン実行前に必要な資金の融資を受けられる借入手段です。

少ない自己資金で注文住宅を検討できるのが魅力的。

また、コンフォート建築設計工房ではローンの相談や資金計画も対応しています。

今まで資金繰りに悩んで注文住宅の検討ができなかった方や、注文住宅の購入に一歩踏み出せなかった方は、ぜひ一度相談会をご利用ください。

自身に合った資金計画を立てて、こだわりのマイホームを手に入れましょう。

 

 

 

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